「Reborn-Art Walk」フォトレポート 〜DAY2編〜

8月10日(木)〜11日(金)に行われた「Reborn-Art Walk」(第一回目)ツアーの体験レポート! 全行程を写真と一緒に紹介します! 今回は旅の第二日目。一日目に研ぎ澄まされた感覚をもって、さらに体験を深めていきました。

◆◆3:30起床→4:00 ホテル出発◆◆


2日目は朝4時にホテルを出発。マイクロバスに乗って桃浦湾まで移動します。ホテルを出るときは真っ暗でしたが、桃浦湾に到着した頃には空がうっすら白んできました。

◆◆4:30 海のプログラム◆◆

いよいよ刺し網漁体験のスタートです。2艘の船に乗り込み、いざ、漁へ。前の日に甲谷さんが仕掛けた網を引き上げに行きます。

刺し網漁というのは、高さ2m×幅150mの網を、海底に沈めておき、そこを通る魚をとる漁のこと。図の様に、海底に貼るのですが、どのポイントに、どの方角で、どの深さで、網をしかけると良いのかは、経験豊富な漁師さんのみ分かること。天候や、その日の波の立ち方など、様々なことを漁師さんは感じ取って、仕掛ける場所を決めていくんだそうです。(※黒板の図は、猟師の土橋さんが説明のために書いてくれたもの)

漁師さんが覗き込む海の底を、一緒に覗き込んでみても、私達がなにかを感じ取ることはなかなか難しい……。それでも、この体験を通じて、漁師さんが感じ取っている海の底の深さというものに触れられた気がします。網を引き上げると、たくさんの魚がかかってしました!

そして船は浪田浜へ。ここは伊藤存さん+青木稜子さんの作品が展示されている場所です。通常は山の上から下ってこないと来られない場所ですが、この日は船で海側から浜へ着岸! このツアーに参加した人だけが叶う、とっても貴重な体験です!

◆◆5:30 漁師のまかない朝ご飯◆◆

そして、浪田浜にて、朝ご飯です! さっきとれたばかりの根魚(アイナメ)やメバル、コチなどを炭火で焼き魚にして、炭火で炊いたご飯とアラ汁と一緒にいただきました。浜辺で海風を感じながら食べる朝ご飯は格別。みんな「こんな夢見たいな朝ご飯、初めて!」と感動していました。

◆◆7:00 身体ワークショップ◆◆

朝ご飯のあとは2回めの身体ワークショップです。浪田浜の波に揺られながら、動かされる身体を感じとっていきます。絶景に向かってゆらゆらと身体を動かすのは本当に気持ちがいい。

◆◆7:30 アート鑑賞◆◆


身体ワークショップのあとはアート鑑賞の時間。浪田浜から、旧桃浦小学校エリアへと道がつながっているのですが、ここがけっこう険しい山道。スニーカー着用必須です!

ここではコンタクトゴンゾさんや、鈴木康広さんの作品をみることができます。

◆◆9:00〜移動・アート鑑賞◆◆
このあと、プログラムの予定ではシャワー&休憩の時間だったのですが、この日は予定変更。バスに乗り移動して9:30くらいに荻浜小学校に到着。そこから1時間ほどは自由時間で、風が通る気持ちのいい体育館で休憩をしたり、荻浜小学校に展示されているアート作品を見学したり、各々の過ごし方をしました(写真は荻浜小学校に展示されているパルコキノシタさんの作品です)。

◆◆10:30 海の宴◆◆


この日の昼食は、朝の漁でとれた魚などを使い“豪華なハレの食”に。地元で調理師をしている福原さんに魚の捌き方やお刺身の切り方などを教えてもらいながら、みんなで準備をしました。

こんな大きなワタリガニも漁でとれました!  奥にあるのは赤皿という貝。牡蠣の養殖をしているとそこにたくさんついてしまう貝で、捨てられてしまうこともあるんだとか。帆立のような美味しい貝でした。

白身魚のフライ、カニ汁、煮魚、お刺身、赤皿の蒸したもの……と、豪華な「海の宴」。刺し網漁でお世話になった甲谷さんと土橋さんも参加してくれ、震災当時や、その後の海の話など、貴重なお話もたくさん聞くことができました。

◆◆13:00 身体ワークショップ◆◆

昼食後は最後の身体ワークショップ。ここまでは一人で取り組む動きが多かったのですが、徐々に他の人とも関わりが大きいものになってきました。最後はみんなで舞台へ。1日目に比べるとみなさんびっくりするくらい自然に身体が動くようになっていて、いつのまにかダンスが立ち上がっていました。

◆◆15:00 旅のおわり◆◆


いよいよ旅の終わりが近づいてきました。最後はみんなで集まって「旅のおわり」へ。自分の体験を紙にかき、言葉にして他の人と共有することで、体験を定着させる作業を行いました。同じ体験をしてきた2日間でも、それぞれの感じ方が違うこともわかります。とても充実した時間でした。

◆◆16:00 終了◆◆

2日間の旅はここで終わり。ツアーは名残惜しくもここで解散となり、その後さらにアートツアーへ行く人、石巻駅へ戻る人など、それぞれ次の場所へと向います。「他では絶対に体験できないことばかりの特別な旅だった」というのが参加した方々みんなの感想でした。

 

都会の喧騒の中では聴こえなくなっていた音を聴きとること。自分の身体に向き合って隅々まで観察してみること。一度の食事の準備を時間をかけて行い、その食材がどこからやってきたものか、どのようにしてその生命を解体し、自分たちの命にかえるのかを、意識して、感じながら食すること。2日間のすべての過程が私たちの「Reborn-Art」=「生きる術」を呼び覚まし、「私」をつくりかえる、そんな旅でした。

 

今年のReborn-Art Festival 2017では、あと2回、このReborn-Art Walkを開催します。

「あたらしく世界と出会う旅」=「Rebornの旅」を、ぜひあなたも体験してください。

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「Reborn-Art Walk」今後のスケジュール

2回目:2017年8月17日(木)-18日(金)

3回目:2017年8月19日(土)-20日(日)

詳細はこちらからご確認ください。