「Reborn-Art Festival に向けての Bank Band の在り方として」

小林:多様なものがいろいろ存在するといいねという思いを込めた Reborn-Art Festival なんだけど、Bank Bandのバックの務め方も今までとは変えていて。あえて、ずっと櫻井が生ギター弾いたりコーラスやったりっていうのではなく、櫻井なしでだけど、Bank Bandとして演奏していく部分を作るよう考えてるんだよね。

櫻井:僕の気持ちとしては、ap bank fes という音楽のイベントではなくて、来年、本祭として牡鹿半島で行う「アートフェス」に一番の焦点が当たって欲しいという気持ちがあって。今まで僕はBank Bandの中でいろんなシンガーの方々を迎えてやっていたんだけれど、つま恋でやっていた ap bank fes っていうのは、もちろんその良さもあるんだけど、なんていうんだろうな…

小林:一つの中心がすごく明確だったよね。櫻井や、僕なんかもそうだけど、Mr.Childrenとかを通して繋いでいくっていうか。多様なものがいろいろ存在して、人と人の新しい出会いや反応しあうような場所を作ることでこれからの未来に繋げていけたら、というような思いが込められているのが Reborn-Art Festival。今年はそのプレイベントとして行われるわけなんだけど、そんな流れもあって、いわゆるゲストシンガーを迎えるハウスバンドとしてのBank Bandの在り方はどうあるべきかを考えたんだよね。

櫻井:これまでの ap bank fes には、一つのトーンというか、カラーとか雰囲気がありましたよね。だけど、来年の本祭では、いろんなアーティストの方が作品を作るわけで、やっぱりそこは、そのアーティストの人が色をつけるべきだし、空気を作っていくべき。同じように今回のプレイベントも、結構個性の強い人たちが出演してくれるじゃないですか。

小林:あえてっていうところもあるんだけどね。多彩なアーティストに声をかけさせてもらって、来てくれることになってる。

櫻井:そこにMr.Childrenとか僕の空気みたいなものを、あんまり影響させたくないっていうか。そのシンガーの人の作り出す世界をダイレクトに味わって欲しいし、ちょっと言い方はおかしいかもしれないけれど、その世界をあんまり邪魔したくないな…って思ってますね。

小林:Mr.Childrenのメンバーもそこのところを考えてくれて。だから出演順も考えて、あえて真ん中あたりにしてね。

櫻井:今まではMr.Childrenがフェスの芯みたいなものとしてずどんとあったと思うんだけど、今回はそんなふうに大トリとして存在するんじゃなくて、そのイベントの一部として、来年のアートフェスに繋がっていくプレイベントの一部として在りたいという気持ちですね。

小林:とりあえず、そんな感じでBank Bandのリハーサルは始まっていて、その櫻井の思いとか、みんなに話してからリハーサルが始まったんだけど、それはそれで新しいことがはじまり出したなっていう感じでみんな捉えていると思うんだよね。みんな第一線のミュージシャンたちだし、それはそれで楽しめていると思うから。

櫻井:本祭である Reborn-Art Festival そのものに一番スポットライトが当たるようにしたいと思ってるし、Mr.Childrenのムードとかカラーみたいなものよりも、むしろ本祭のカラーに近いものにしたいっていう気持ちが強いです。だからMr.ChildrenはMr.Childrenとして、そのイベントの中の一つのアート作品という感じで出たいですね。

小林:今回、オープニングもちょっと凝ったことやろうと思ってて。地元の人たちも巻き込んだ内容を考えてて。櫻井にも頼みたいと思ってるんだけど、どうかな。

櫻井:オープニングは僕も参加します。