7月22日から51日間、石巻市宮城県石巻市(牡鹿半島、市内中心部)を中心に行われたリボーンアート・フェスティバル2017が9月10日、閉幕しました。会期中前半は記録的な長雨の影響を受けましたが、無事終了することができました。来場者数は目標(20万人(延べ人数))を大きく上回る26万人(延べ人数)でした。ご来場いただきました皆様をはじめ、参加アーティストの皆様、こじか隊の皆様、ご支援ご協力いただきましたすべての関係者様、本当にありがとうございました。
またこの成功を受け、次回のリボーンアート・フェスティバルを2019年に開催すべく計画がスタートします。
次回2019年の開催に向けた準備はすでに始まっており、地域と連携しつつ、この地域でしかできないアート、音楽、食の表現を目指していきます。なお、来年2018年に向けてはプレイベントや地域内での常設展示を計画し、2019年にさらにパワーアップした第2回目を目指していきます。また、今回スタートした施設のうち、牡鹿半島の荻浜にある浜の食堂「はまさいさい」、桃浦にある宿泊体験施設「もものうらビレッジ」は閉幕後も継続する予定です。引き続きご来場いただけますので是非よろしくお願い致します。
リボーンアート・フェスティバル2017終了によせるコメント
■リボーンアート・フェスティバル名誉実行委員長 村井嘉浩(宮城県知事)
リボーンアート・フェスティバル2017の開催により、全国から多くの方々が宮城県、石巻地域を訪れ,宮城の復興の姿と新たな魅力を広く発信することができました。また、アートや音楽の力が、人々の生きがいや将来の夢へつながるなど、「心の復興」に大きく貢献したと強く感じています。
県としては,この祭典から大きなパワーをいただきながら、早期の復興が果たせるよう、努めてまいります。次回の開催も大いに期待しております。
■リボーンアート・フェスティバル実行委員長 亀山 紘(石巻市長)
多くの方々に足をお運びいただき、本当にありがとうございました。
これまで気づくことのできなかった石巻の新たな魅力を実感することのできたイベントとなりましたが、これもひとえに関係者一丸となり、会期中も常に来場された方々をもてなそうという熱い思いが実を結んだものと深く感謝しております。
この新しい風にのり、熱い思いを翼に抱き、未来に大きく羽撃くため、今回のイベントに携わっていただいた多くの方々との関係を次回につなげて参りたいと考えています。
また石巻でお会いしましょう。
■リボーンアート・フェスティバル実行委員長 小林武史(APバンク代表理事)
記録的な雨の多い夏にも関わらず、多くの人にいらしていただいて本当に感謝しています。
リボーンアート・フェスティバルは、決してわかりやすいイベントではなかったと思いますが、自然が持っている様々な力と、アート・音楽・食、そして関わる人々が化学反応を起こして、「簡単にマニュアル化できない生きる実感」のようなものを伝えられたと思います。
今後は牡鹿半島内に常設展示などを増やして、開催期間外でも興味を持ってもらえるような場作りをしていきたいと考えています。終わって間もないですが、リボーンアートの熱を冷まさぬように、2018年夏にイベント(延べ10日間前後を予定)を計画しています。そして翌年につないで、2019年夏、2度目のリボーンアート・フェスティバルをより充実した、大いに盛り上がるお祭りにしていきたいと思っています。
■リボーンアート・フェスティバル制作委員 中沢新一(思想家、人類学者)
いろいろな意味で厳しい環境の中で、アーティストたちはほんとうにがんばってくれました。アートをやる意味そのものが問い詰められていました。そのことにみんなが真正面から向き合っていたのに、すっかり感動しました。石巻の未来に確実な何かを作り残すことができたように感じます。ぼくたちは「ただのアート祭はできないよね」と話し合いながら進んできましたが、じっさいにできたものは、アート祭そのものにとっても、新しい未来を開くものになれたと思います。
■リボーンアート・フェスティバル制作委員 和多利恵津子・和多利浩一(ワタリウム美術館代表)
場所においてもアートの内容もギリギリのエッジを取り上げたにも拘らず、事故なくこんなに多くの方がたに見ていただけましたこと感謝申し上げます。地元住民、市役所の方々、ボランティアのこじか隊の協力があってこそ37日間連続雨という観測以来の記録にも耐えられたと思っています。全国の指折りのシェフにより作られた食事、途絶えることなく聞こえたミュージック、賢治のオペラなど多種多様のレイヤーが混ざり合い変化に富んだパレットになったと思います。他では見ることのできない新しいリボーンアートの次のステップにご期待ください。
■リボーンアート・フェスティバル フードディレクター 目黒浩敬
こんなところで、本当にダイニングができるのという、立地は最高ですがあえて不便なレストランを開催する中で、天候などの心配もありましたが、結果たくさんの方々に足を運んでいただき、そしてとても喜んでいただけたことは、強く実感しております。食べる事を育む場所を眺めながら、アートや音楽とともに開催できたダイニングは、他にはない特別なイベントで、今後の芸術際における新境地になったのではないかと思います。そして、たくさんの方々の支えがあってこその地方の芸術祭で、今回の成功があったことに、深く敬意を表します。